正信偈のお話 ~23~ (五濁悪時群生海)

綺麗すぎる水だと魚は死んでしまう
五濁悪時群生海
一見、とても綺麗に見える水、これは不純物を徹底的に濾過した水ですが、これに魚を入れるとあっという間に死んでしまいます。例えばヤマメなどが住んでいる清流をイメージすると、とても澄んだ水に思えますが、そんなことはないのです。石を裏返せば、落ち葉の屑やそれを食べる虫たち、石の表面には苔が生えたりしているのです。見えないところのものが生き物たちを生かしているのです。私達のこころの中、住んでいるこの世界も同じく汚いものがあるからこそ、見た目の綺麗さが維持できているのかもしれません。そしてそのことを気づくことが大切なのでしょう。

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