人も草木も虫も同じものは一つもない おなじでなくてみな光る(2020年カレンダーの1月)

人も草木も虫も同じものは一つもないおなじでなくてみな光る

これは榎本栄一さんの詩です。

今日はまずお花を紹介させていただきたいと思います。ザゼンソウというお花なのですが、皆さんご存知でしょうか。有名なミズバショウに似ていますが、その見た目が座禅している人に見えるためこのような名前になりました。ありがたい名前の植物ですが、もうひとつ特徴があります。このお花はとても臭いらしいです。なので英語の名前はスカンクキャベツという名前だそうで、日本語の名前とはだいぶ違う印象を受けるのではないでしょうか。次にこの魚です。タナカゲンゲという魚なのですが、産地の鳥取ではババァと呼ばれています。見た目がお婆ちゃんに似ているからこのように呼ばれているそうです。実はこの魚は見た目はグロテスクですが、冬の名物で鍋にするととても美味しい魚だそうです。

ザゼンソウやタナカゲンゲのように名前や見た目によって受ける印象と実際に見て、体験するのではその印象は大きく異なります。ザゼンソウやタナカゲンゲも生き物のとしてただただ生きているだけなのに人間が勝手に価値観を決めて、しかもその印象はころころと変わってしまうのです。

私たち普段の生活の中でも、このようなことはよくあると思います。人間関係でも、笑ったり、怒ったり、ころころ評価を変えたりして身勝手に生きているのは仕方がないのではないでしょうか。それでもこの世界で、ひとりきりで生きていくのは不可能なのです。なので、そのような世界でバランスをとって生きているのです。また、そのバランスと取ることをストレスに感じてしまうそのような人生を歩んでいるのです。

ここでご和讃を紹介したいと思います。

釈迦の教法おほけれど
天親菩薩はねむごろに
煩悩成就のわれらには
弥陀の弘誓をすすめしむ

親鸞聖人は、ご和讃の中でお釈迦様の教えは沢山あるが煩悩の多い私たちには、阿弥陀様のお救い、つまりお念仏が良いでしょう ということで残されました。最後に有名な有名な金子みすゞさんの詩を紹介したいと思います。

 

私が両手をひろげても、

お空はちっとも飛べないが、

飛べる小鳥は私のように、

地面を速く走れない。

 

私がからだをゆすっても、

きれいな音は出ないけど、

あの鳴る鈴は私のように、

たくさんな唄は知らないよ。

 

鈴と、小鳥と、それから私、

みんなちがって、みんないい。 金子みすゞ

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